精神科

あえて、不便を選ぶ

睡眠導入剤や抗不安薬を調節している時の処方。 20mg錠 1錠に変更できる場合でも、あえて10mg 2錠の処方にする。こういった処方にすることは少なくない。 治療の経過から、患者さん側から変更後、「薬が強すぎる」という訴えが出た(そういう状況が予想され…

約束の質を高める

多分、以前にも似たようなことをツイートしたり、ブログにまとめたりしたような覚えがあるんだけれど…… まぁ、気のせいか 「自殺しない」約束をする そういった場面で、おいらが対応する時に気をつけていること。死にたいと思う「気持ち」は認める相手が「そ…

自罰的なようで、実は他罰

昨日、「自罰的な内容を語っているようで、実は他罰的な思考パターン」への対応について、いくつかツイートした。 時間をかけながらダラダラとツイートしてたので、一つの記事にまとめようとしても、上手くまとまらなかった。 ということで、メモがわりに、…

治療の流れを見失わないために

大切な二つの質問 「将来、どんな生活をしているようになりたいですか?」 「(ずっと治療を続けていますが)今、困っていることは何ですか?」 診療のレベルを上げるには、この二つの質問を上手く使い分けることを意識したい。治療の内容を考えたり、治療を…

PSWの人について思うことを あれこれと

人と人を繋げる おいらが、PSWの人に期待する仕事の一つが、「人と人とを繋げる」作業。 実際の仕事の場面では、個人と組織(施設)を繋げていく作業ではある。でも、組織という大きな固まりで考えるのではなくて、「あくまでも個人の集まりである」という前提…

現病歴という名のストーリー

精神科の現病歴。 「その患者さんの症状経過という“ストーリー“を意識してください。」 そんな指導をしたことがある。 多分、断片的な事実の羅列の記載になっていて、患者さんの変化が、突然なのか、徐々に起こったものか、読んでいて把握できなかったから。…

オーダーメイドの……

オーダーメイドの…… 「オーダーメイドのスーツ」は洗練されていて、スーツとしての良さがある。ただ、着る側にも色々と求められるのがある。 tailor / rabanito 同じように、「オーダーメイドの精神療法」は、素晴らしくて有効なものであろうけれど、受ける…

できれば手短に、そして、約束をかわしてください

リンク先は、精神科医である、いちは先生のブログ。たしか、こちらの先生は、総合病院勤務であったはず。 とりあえず俺と踊ろう: 精神科での面会について 精神科に入院した患者さんの面会について。家族から、「面会はどうしたらいいんでしょうか」と聞かれ…

おいらの誤診

最近、とある事情があって、自分の仕事を見直している。 思った以上に、当初「うつ病」と診断していたが、後に「双極性感情障害」と診断しなおしたケースが数例あった…… 現在も自分がフォローしているケースで、それだから、何らかの形で診なくなった人で、…

暗黒面に堕ちそうな言霊

とあるブログ(?)記事を読んで、モヤモヤした気持ちになった 誰のどの記事かは、ご想像にお任せ ものすごく、医療に対する要求が高いのかなぁということだけは感じた。 患者さんや家族とお話をしていても、「勝手に期待して、勝手に裏切られる」思考パターン…

プロならば考える

素人の選択 プロの選択 「素人なら受け入れられても、プロであるのならば許されない」。そんな言葉の選択ってあるわけで。 何かの場面に遭遇した時に、パッと湧き出てくる感情のままに行動に出るか、数瞬でも感情を受け止めることで行動をコントロールできる…

相手のために行動しないという勇気

Twitter上で、アカウント同士のやりとりをみていると、やはり「共感」って難しいものだと思うことが多い…… 「共に感じている」わけだから、アピールしなくてもいいはず 「今、あなたが感じている気持ち。少し引き受けてみたけれど、十分に理解できなくて、何…

カルテ記載も指導能力の一つ

写経の効能について、ちょっと考えなおしていた 「写経」といっても、本来のお経を書き写すことではなくて、他人の書いたものをそのまま書き写すという意味のほう。 「患者さんの診かた」を、どう教えるか…… 若い医師を指導する場合。 自分が診察している状…

10年前に聞いた「最近のうつ病の患者さんにないもの」

「認知症」と「うつ病」の鑑別って、よく聞くけれど…… 自分の場合、「認知症は、器質性精神障害の一つ」「うつ病は、内因性精神病」こんな風に捉えている。 だから、「認知症に合併したうつ病」という表現には違和感を覚えてしまう。 「認知症をベースにした…

心の澱みの解消方法

こんなツイートが目にとまった 入れて出してを高速でやると疲れるのでたまにはゆっくり愛撫だけで終わろう、ということです。— 病理医ヤンデル (@Dr_yandel) 2015, 6月 22 ……、間違えました 「俺の場合は疲労は澱み」と書き、「澱みを解消するには代謝の回転…

今の精神科医に求められるスキル

これからの精神科医に必須の治療スキル これからの精神科医のスタンダード。どんなものになるのか、わかりませんが…… 少なくとも一世代は古手の精神科医である自分に言わせてもらうと、精神科医であるからには、やはり統合失調症が診れる医者であって欲しい…

「専門用語」は、ひとつの「呪」

とあるツイートが目にとまった 気になるツイートがあった今回はそのツイートは貼り付けないそのほうがいいこれが、自分のポリシーだ でも、心にモヤモヤしたものがあるだから、ツイートしただから、こちらにもまとめておくそういうことだ…… 「専門用語」は、…

(軽)躁状態についての雑感

「自分本来の状態」とは…… (軽)躁状態を経験した人は、それが「自分本来の状態」と思ってしまう。その時期の自分が病的であると説明されても、否定されたようにしか感じられない。受け入れられない。当然、医療者の言うことを信じることができない。 だか…

相手の話を因数分解する

目にとまったツイート 「昔のオレ悪かった自慢」に凄く腹が立つ。今は真面目に更正していますと言われても、心や体に傷を負った被害者がいるという事実。もしかしたら被害者の人生さえ変えたかもしれない。昔の俺頑張った自慢はいくらでも聞く。しかし、俺昔…

死ぬまで騙すことができますか?

目にとまったブログ とりあえず俺と踊ろう: 初診で嘘をつく人 精神科医の人のブログ。他の医療施設で治療している患者さんが、短期間だけの治療のために受診。詳しく確認すると、病歴など、虚偽の説明をしていたという話。ものすごく簡略化した説明なので、…

MMSE雑感

単純に点をつければいいというものでは…… いろいろな医療での検査と同じくMMSEも、認知症の病態や検査項目の意味を理解しているのとそうでないのとでは、結果や解釈に大きな違いが出てくる。認知症のプロフェッショナルになると、MMSEだけで診断や重症度をあ…

小気味よいフレーズ

このツイートが気になった ところでぼくは一日に一回乳酸菌飲料を飲むと体調がよくなると思ってるんですけど、医学的にいいと思ってるわけではなくて「今日も自分で決めたことを遂行できたこと」に安心しているところが大きく、これはたとえば「めちゃくちゃ…

「正しい」ことだけを言えたら楽なのにね

ちょっと気になったブログ <a href="http://blog.livedoor.jp/ganbare_zinrui/archives/30083487.html" data-mce-href="http://blog.livedoor.jp/ganbare_zinrui/archives/30083487.html">全国のお母さん、どうか息子の「性」について正しい知識を持って下さい。 : 人類応援ブログ</a>blog.livedoor.jp 昨日、自分のTL上で話題に取り上げられることが多かったブログ。簡単にまとめることもできないので、未読の人は一度読ん…

ディズニー映画「インサイド・ヘッド」に注目している

ディズニー映画「インサイド・ヘッド」 女の子の感情から「ヨロコビ」と「カナシミ」が消えるという事件が起こるというストーリーらしい。 『インサイド・ヘッド』特報② - YouTube いやぁ、これは、ものすごく興味深い。映画館に行かないといけないか? 記憶…

不具合を発見する方法

優秀な整備士は、音だけでエンジンの故障を発見できる 例えば、エンジン音を聞いただけで、明確に故障している部分と程度がわかる優秀な整備士。整備士がエンジンの状態を判断をする思考の道筋は、なかなか明確に説明できないんじゃないかと。 一方、機械な…

「自分は精神科医だから」という罠

「どうせ、精神科の患者さんだから」 「どうせ、精神科の患者さんだから」というバイアスから、どれだけ自由になれるか。これが、精神科医療に関わる人間がステップアップするために必要になる時期が何回か来るはず。 きちんと精神科医療をしている人間でも…

恍惚と不安の二つ我にあり

「○点だから、認知症です」って言えたらね 認知症の診断。 All ok with da brain... for now. / juhansonin MMSEの点数だけで判断するわけじゃないよね。CTやMRIといった形態画像、SPECTといった機能画像だけで判断するわけじゃないよね。「物忘れがひどいで…

さぁ 眠りなさい 疲れきった……

「その薬で、私を眠らせるつもりなんでしょう」 精神科の治療場面。状態の悪い患者さんに、薬を飲むように話をすると「その薬を飲んだら、眠たくなりますか?」、「眠たくなる薬は困ります」等々、「眠たくなる」という理由で敬遠されたり、拒否されたりする…

psykomaの出発点

桂米朝師匠が、平成27年3月19日に89歳で死去された。 この一冊から始まったかも この本を読んだのは、10年くらい前じゃなかったかしらん 落語と私 (文春文庫) 作者: 桂米朝 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 1986/03 メディア: 文庫 クリック: 26回 この商…

精神科医というだけで、女性の心理がわかったら苦労しないよ

たまに親族たちで集まったりすると…… 「ぷしこまさん(当然、ここは、私の実名)は、精神科のお医者さんだから、人の気持ちとか心理とか、わかっちゃうんだろうけれど……」 親類たちの集まった酒の席。あまり交流のない親族からは、未だにこんな言葉を投げか…