「患者力」

ひたすら悩み続ける人

発達障害じゃないかと思って、ネットで調べて、チェックリストをやったら、一杯チェックがつきました」と受診。
検査すると、やっぱり発達障害と診断できて、改めて、本人に説明。
でも、通院を続けていく中で「生活で困っているのは、自分には障害があるからだ」というところから考えられず、ひたすら悩み続ける人って、案外多い。


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発達障害に限らず、内因性精神疾患でも、教科書やパンフレットにあるような情報に目を通している人は、本当に多くなった。
ただ、その内容が「情報」にとどまっていて、自身が使うことができる「知識」として理解されていない。理解していないと、治療効果って半減しちゃうはずなのに。

「ところで、あなたの病気って、どんな病気ですか?」と聞いてみる

ネットやテレビや本などの情報を見て、「自分は○○という病気だと思うんですが」という主訴で受診する患者さんも少なくないし、「医者から○○という病気ですと説明されました」と話す人もいる。
そういった患者さんや家族に対して、「ところで、あなたの病気って、どんな病気ですか?」なんて質問で、少し掘り下げて聞いてみることがある。わりと多くの人が上手く答えられないんだけれど。

患者さんに対して、病名告知をする場合。教科書通りの説明をすることは、当然行われるべきとして。「その患者さんにとって、どんな病気なのか」という説明をすることの意味は大きいんだよなぁ。

 

結局は「患者力」か……

一方で、教科書的な内容から踏み出したオーダーメイドの説明をすると、「それは正しくない」と指摘する輩も、いろいろな形で存在する。「輩」という表現をしたが、それなりの正当性も認めなきゃいけないわけで。この辺りまで気にし始めると、本当に治療の手が止まっちゃうので困る。

だから、こちらとしては色々な選択肢を提供するしか無いんだよね。教科書を読んだり、パンフレット渡したり、一般向けの本を紹介したり、相手の伝わるように説明を工夫してみたり…… 

患者さん自身が、どの情報を信じるのか。決定権は、あくまでも患者さんの側にある。

数ある中から一つの選択肢を決定するスキルとか、それを選べることができる環境とか、選択肢に出会える運とか…… そういった諸々のものが、患者さんの治る能力、言うなれば「患者力」みたいなものなのかしらん.。


Doing Is Believing / foilman

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