よくわからないから「不安」なんだ

 以下のリンクは、病理医ヤンデル先生のブログ記事。このブログを読むのは、毎朝の日課になってしまった。

dryandel.blogspot.jp

本筋から逸れた、言葉遊び的な突っ込みだけれど。「不安」についての解釈が正しくて、さすがだなぁと妙なところで感心。 

「不安」って、漠然としたものなんだよねぇ

以下は、「第4版 精神医学」の精神症候学での不安についての説明。

正常な不安は人間誰しもときに応じて感じるものである。個人の保持、生存がおびやかされたとき、地位の保持、向上があやぶまれたとき、未知の事柄、状況に直面したとき不安が起こる。
病的不安とは、はっきりした対象のない、あるいはごくわずかな事柄で引き起こされるものであり、 その程度が強くて持続的なものをいう。 正常な不安が危険をさけ、 恒常的努力の原動力となる効用があるのに対して、 病的不安ではその効用はなく、 不安そのものに振り回される。 臨床的に不安とは病的不安のことである。

 

 「何が原因なのか。どうして、こんな感じになるのか、自分でもよくわからないんですけれど。ものすごく不安になることがあるんですよ。これって、何ですか?本当のこと、教えてください」という訴えられる場面が、しばしば。

ネタにマジレス的対応だと、「それが不安です」としか答えようがなくて……

「本当のこと」を求めると難しくなる

一番ネックになるのが「本当のことを知りたい」という気持ち。

この気持ちの取り扱い方が、一番難しいんだよね。
ネタにマジレス的な「正しい」アプローチで対応しようとすると、話が本当にややこしくなってしまう。

知りたいものは、「本当のこと」よりも「心が落ち着ける何か」なんだろうけれど。

「本当のこと」に執着されると、解決の糸口が見えにくくなってしまうわけで。なぜなら、「本当のこと」は一つのようで、一つじゃないから。

難しいよね。

やれやれ。

おまけ

精神症候学ではなく、身体的な症候論についてのわかりやすい教科書といえば、こちら。

症状を知り、病気を探る 病理医ヤンデル先生が「わかりやすく」語る
 

 

今現在、ヤンデル先生の「面白さ」は、学問と心象風景の間に漂っているんだよね。少し学問よりの「面白さ」を楽しむのなら、この一冊。

いち病理医の「リアル」

いち病理医の「リアル」